氷室冴子先生と新井素子先生
お二人は「ガールフレンズ」で対談なさっている他、新井素子先生のエッセイ等に氷室冴子先生はしばしば登場する。大好きな作家お二人の交流をここにまとめてみたい。
○「新婚物語1 新婚旅行は命がけ」
あとがきで、新井先生の新婚時代の家に氷室先生が遊びに来て、畳の面積を計算したエピソードが書かれている。(角川文庫昭和63年12版では、「永室冴子」に誤植されている!)
○「ネリマ物語」
手書き時代、画数の多い名前を使うと、手が疲れて大変だったという話題で、氷室先生がワープロ導入以前に「瑠璃姫」や「衛門佐藤原高彬」を出したのはすごいとコメントなさっている。氷室先生にワープロを紹介したのは新井先生らしい。
○「近頃、気になりません?」講談社文庫
新井先生の新婚時代の家はモノであふれていて、遊びに来た友人が「ゴミの国のアリス」と命名したと本文に書かれている。文庫版の解説エッセイを書いた氷室先生が、その友人は自分であると明かす。謝罪し、広々とした新居を描写し、「野菜畑のマダム・アリス」という新しいあだ名を進呈する。氷室先生は、「私もそれなりに料理好き、糠床を毎日かきまぜて糠漬けを作っています」という。
○「銀婚式物語」
名前は明記されないが、第九章の「作家さん」は氷室先生だと推測する。
料理は得意で掃除が苦手な新井先生と、正反対の「作家さん」の会話は、「ガールフレンズ」対談とよく似ている。「作家さん」も氷室先生も喘息もちだ。
林檎齧ってればいいという発言は、コミックス版「ライジング!14」おまけまんがに登場し、編集者等とおいしい食事を食べる藤田和子先生に「(私の食事は)毎日 りんごとポッキーよっっ」と怒る氷室先生に符合する。(ただ、氷室先生=食事・料理が苦手というイメージについては、次回検証したい)
お二人の交流はきっと他にもあると思うので、ご存知の方ご教示ください