「本の雑誌」座談会<原稿料を考える>
前回、紹介したサイトの著作リストにない雑誌記事を見つけました。
「本の雑誌」1993年7月号<座談会>原稿料を考える=大沢在昌・氷室冴子・夢枕獏
原稿料が適正な報酬になっていないという、作家の立場からのお話です。
・氷室先生が「小説ジュニア」新人賞佳作をとってデビューしたときの原稿料が一枚1200円だった(大賞だったら2000円だった)
・原稿料が3000円だったときに、やめるくらいの覚悟で交渉して3500円にあがった
・1993年当時は4000円だった
・新人時代に原稿料の振込について他意なく編集者に質問したら、「僕だったからいいけど、それ言うと干されたりすることあるよ」と言われた
など、赤裸々な話が明かされています。
後に久美沙織先生も、「コバルト風雲録」で原稿料を公表なさっていますが、この対談は氷室先生がコバルトでたくさん仕事している最中のものなので、非常にリスクを背負った発言だったろうと思います。
また、「氷室冴子読本」収録の「氷室冴子の華麗な(追っかけ)一週間」で、「本の雑誌」の対談ゲラ、吉田さんよりTelなどと言及されているのはこの記事と思われます。