2014-08-01から1ヶ月間の記事一覧

源氏物語とジャパネスク 3

「身軽な狩衣姿」「長身ですっきりした身のこなし、整った目鼻だち、はっきりいってすごい美男子(ハンサム)だ」。雑色に身をやつした鷹男の、瑠璃姫から見た第一印象だ。「この何日かってもの、考えることといったら、守弥とかいう者のことばっかりだった…

「本の雑誌が作る夏の100冊!」に氷室冴子「海がきこえる」が選出

現在発売中の「本の雑誌」2014年9月号の特集「本の雑誌が作る夏の100冊!」で、大森望氏と浜本茂編集長の推薦により、「海がきこえる」が選ばれています。 大森望氏は、拓と里伽子たちの高校のモデルとなった土佐高校の出身です。(そして京都大学へ進学…

アニメージュ 2008年8月号 追悼・氷室冴子さん

藤花忌で教えていただいた。 望月智充(アニメ版監督)・近藤勝也(イラスト・アニメ版作画監督)・高橋望(アニメ版プロデューサー)・三ツ木早苗(徳間書店の担当編集)による対談がメインだ。連載が始まる前、近藤氏によるイラストに触発されてイメージが…

山内ジャパネスク

山内直実先生の、漫画版なんて素敵にジャパネスクを再読している。 昔は、「○○が美形」などということばかり考えて読んでいたが、すごく勉強になる。たとえば、御簾や几帳がどんなものか、一目でわかる。漫画だと、小説ではスルーできることも書き込まなけれ…

古本ぺんぎん堂

http://penguindou.com/?mode=f7 氷室先生の著作年表を掲載されている、オンライン古本屋さんです。 アンソロジー・解説。エッセイ集などに収録された作品もとても充実したラインナップです。 店主の方による解説がついている上、そのまま購入できる書籍も多…

「源氏物語」とジャパネスク 2

桐壷女御は、かなりはっきりと桐壷の更衣を連想させるよう書かれている。名前と、後宮での頼りない立場。大納言の女(むすめ)として入内すると、立場が弱い。 作中にはもう一人、大納言の女が登場する。そう、瑠璃姫である。何不自由ない姫君のイメージがあ…